2018 トロワ クロワ ルージュ/フロンサック Château Les Trois Croix Rouge/Fronsac

2018 トロワ クロワ ルージュ/フロンサック Château Les Trois Croix Rouge/Fronsac

¥5,150
/
税込
ムートンの元醸造長パトリック・レオン一家のワイン

■生産地■
ボルドー(フランス)

■生産者について■
シャトー・レ・トロワ・クロワは、ムートンやオーパ ス・ワンを手がけた天才醸造家パトリック・レオンがボルドーのフロンサックにシャトーを購入し、家族と共に始めたワイナリーです。パトリック・レオンがこのシャトーの購入を決めた理由は、標高の高さと最高のテロワールにあります。標高 86 メートルのブドウ畑は、フロンサックで最も高地に位置し、風が強く春は暖かで、河の谷間を見渡せる素晴らしい景色が広がっています。サンテミリオン、ポムロールもここから見渡すことができます。土壌はサン・テミリオンに共通する粘土石灰岩質で、土壌の豊富なミネラルがワインの味わいに余すところなく反映されます。
パトリック・レオンが引退後の 1995 年から手造りで始めたワインは、メルロとカベルネ・フランが主体で、樽を回転させて澱引きするオクソ・ラインを用い一部新樽を含むオークの樽で最大 18 カ月かけて熟成させています。凝縮感としなやかなタンニンを備えた溢れるばかりの豊かな果実味。フロンサックとは思えない洗練されたスタイルは、ボルドーとカリフォルニアを代表する一級シャトーの栄光を守ってきた醸造家が造り上げたワインならではと言えるでしょう。
通常のレ・トロワ・クロワの他にロゼも少量生産しています。今は亡きパトリックと共に 1995 年からワイン作りを始めた息のベルトランが今ではワイナリーの運営を担っています。パトリックから惜しみない助言を受けながらベルトランが手塩にかけて育ててきたブドウは、年々品質が向上しています。作り手が区画ごとの特色の違いを熟知しているため、ヴィンテージを重ねる度に技術の向上がワインの味わいに反映されています。ボルドーのワイン市場を左右する評論家のロバート・パーカーも新しいヴィンテージが出る度に試飲し、その実力を高く評価しています。
≪シャトーの名前の由来≫ トロワ・クロワとは、「3 本の十字架」という意味で、シャトーのブドウ樹が育つフロンサック、セイヤン、サンテニヤンの村にそびえる 3 つの教会の塔に由来しています。
栽培・醸造:剪定はギヨー・ドゥーブル方式の垣根仕立て。芝生など被覆作物の栽培と耕作を行い、リュット・レゾネで栽培。夏に 1 株あたり 7 房のブドウを残して夏季剪定を行い、着色の初期段階で一部早摘みし、葉の摘み取りで収量を制限。収穫は、容量 9 キロの小さなバスケットを使用し完熟した実だけを早朝の早い時間帯に手摘みで収穫。除梗の前後に 2 度選果。除梗には果硬から果粒を分離する最新型の機器を使用します。
■商品について■
植樹比率は 80%がメルロ、20%がカベルネ・フランです。これは、粘土・石灰岩質土壌に極めて理想的な植樹比率です。このワインは非常に食事と相性が良く、肉料理や魚料理(※スパイシーな味付けの料理を除く)とよく合います。ワインの状態が安定するまでロゼであれば瓶詰から最低 3 ヶ月、ルージュであれば瓶詰後、最低 1 年間は寝かせる必要があります。瓶詰後 2 年間は非常にフルーティで、その後はミネラル感とややスパイシーな風味を増してゆきます。(ベルトラン・レオンより)
■テクニカル情報■ 産地:ボルドー右岸地区(AOC フロンサック) 畑面積:18ha 土壌:粘土・石灰岩質 畑の標高:86m (フロンサックで最も高地) 平均樹齢:45 年(18ha のうち 6ha は樹齢 50~70 年の古樹の区画、樹齢 25 年以下の若木はセカンドワインにブレンド。) 品種:メルロ 89%、カベルネ・フラン 11% (2016VT)、 メルロ 85%、カベルネ・フラン 15% (2017VT)
アルコール:14.5%(2016VT)、14% (2017VT) 醸造:木製の発酵タンクを使用し 28℃以下の低温で長時間マセラシオン。定期的にルモンタージュとピジャージュを施しながら、品種ごとに個別に 4~5 週間かけて発酵。一部新樽を含む木樽で最大 18 ヶ月熟成。
■相性料理■ ビーフや赤身肉など香りの濃い肉料理、シーバスやマグロなどの魚を使った料理。(提供温度:17~18℃)
■2016 年ヴィンテージ情報■ 2016 年は、遅霜の影響によりボルドー全体で収穫量が半減しましたが、ボルドーでも最も標高の高い高地に位置するトロワ・クロワの畑は、全ての方角から風を受けることが出来る好立地にあるため、例年よりも 20%の収量減に留まりました。この年は雨の多い湿潤な気候で幕を開け、この雨の影響で病害リスクは高まりましたが、この雨で粘土石灰質の土壌は豊富な水分を地中に蓄え、生育期後半の干ばつの影響を最小限に留めることが出来ました。9 月初旬に降った小雨も幸いし、暑く乾燥した夏の間に蓄えられた糖度に見合った成熟したフェノール成分が得られました。収穫作業は理想的な気候条件の下で 10 月末まで続きました。この年のワインは、熟成感のある果実味と、しっかりとしたタンニンを湛えた恰幅の良いエネルギッシュな味わいに仕上がりました。
★パーカーポイント 90 点:深みのあるガーネット・パープルを湛えた 2016 年トロワ・クロワは、焼いたブラックベリーやブラック・フォレスト・ケーキ、リコリスのアロマに仄かなドライハーブや鉛筆の芯のニュアンスがほんのりと香る。ボリューム感はミディアムからフルボディで、鮮やかで緻密な黒果実の
風味と旨味のある味わいが層を成して口内いっぱいに広がり、キメの粗いタンニンが骨格を添え、浮き立つような高揚感を伴う爽やかな後味を生む。
≪飲み頃:2019-2030 年|2018/12/1 掲載≫
★ワインスペクテーター91 点:カシスやプラム・ピューレのピリリとした鮮やかな果実味にアニスやフルーツケーキのニュアンスが終始一貫して感じられ、口当たり滑らかでフレッシュな後味に林檎の木を思わせる絶妙な樽香が しっかり した骨格を与えている。生産量 5,833 ケース。
≪飲み頃:2019-2029 年|2019 掲載≫
★ヴィノス 92 点:陽気で快活な赤いチェリーやラズベリーにバラの花びらや黒鉛の香りが彩りを添える卓越したブーケが香る。味わいはフレッシュでバランスのとれたミディアムボディで、コクのあるタンニンに粒子の細やかな酸が感じられる。重厚でしっかりとした硬質な後味が 3~4 年程度の瓶内熟成を必要とすることを物語っている。正に私がこのワインをテイスティングする前日の夜に亡くなったパトリック・レオンの遺言のようなワインである。
≪飲み頃:2022-2038 年|2019/1 掲載≫
★ジェームズ・サックリン 90-91 点:ブラックベリーやブルーベリー、チェリーのアロマが香る極上のフロンサック。繊細なタンニンと骨格のしっかりとし
た後味が広がるミディアムボディ。≪2017/4/4 掲載≫