2019 ブレカ / カラタユド Breca / D.O. Calatayud
¥3,100
/
税込
ノン・ブランドの産地を開拓 スペインの高品質ワイン
■生産地■
カラタユド(スペイン)
■生産者について■
ホルヘ・オルドニェスは、アメリカのスペインワイン市場を確立した立役者で、1987 年に輸入会社ファイン・エステート・フロム・スペインを設立し、無名産地の高品質なワインを発掘し世に送り出すと共に、自らもワイナリーを経営し、カラタユド、ルエダ、リアス・バイシャス、マラガなどスペイン各地から輸入するワイナリーの数は 40 以上にのぼります。1987 年当時のアメリカにおけるスペインワインの評価は低く、ワインショップの陳列棚の下段で埃をかぶった安売りのシェリー酒や、さびれたリオハワインのイメージしかありませんでした。
代々ワインビジネスを営んできた一族のもとに生まれ育ったホルヘ・オルドニェスは、当時アメリカで低い評価しか得ていなかったスペインワインに大きな可能性があることに気付きました。オルドニェスのやり方は、スペインワインの特色と伝統を残しつつ、20 世紀後半のワインの近代化の流れの軸上にスペインワインを乗せることでした。国際的な風潮に迎合する代わりに、アルバリーニョやチャコリ、ゴデーリョなどのエキゾチックなスペインワインを、サングリア以外についての認識が殆どなかった当時のアメリカ市場に初めて投じることでアメリカのワイン評論家に挑戦するという大胆な手法をとったのです。オルドニェスは、ワインが消費者の手に渡るまでの輸送・保管方法の大々的な改善を強く提唱しました。
この結果、ファイン・エステートは、スペインで初めて冷蔵設備を備えたワイン倉庫を導入し、ワイナリーから輸送業者、商社の手に渡るまでワインの冷蔵輸送と適温保管を徹底した初めてのワイナリーとなりました。マーケットにおけるスペインワインの認識がゆっくりと変化し始めるまで、実に 10 年にもわたる奮闘があり、1990 年代になってようやく、スペンワインは高級ワインとして認められるようになりました。米国でようやくリベラ・デル・ドゥエロやリアス・バイシャスが認識され始めた頃、オルドニェスは新たな新天地開拓に乗り出し、フミーリャやカラタユド、モンサンのような無名産地でワイン造りで最も才能あるパートナー達と手を組み、モダンなテイストを持ちつつもスペインの精神とテロワールが息づく、これまでに無かった新しいワイン造りに着手しました。
ホルヘの功績は目覚ましく、ロバート・パーカーが選ぶ 20 人のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに2度もノミネートされ、1997年にはフード&ワイン・マガジンで金賞を受賞し、同年スペイン王立調理学校とビクトール・デ・ラ・セルナが選ぶナショナル・ガストロノミー賞を受賞。2008年には、ナンタケット島ワイン・フェスティバルでルミナリー・オブ・ザ・イヤーの最初の受賞者となりました。革命的なスペインワインの開拓者―ホルヘ・オルドニェス (ワイン・アドヴォケート 203 号 2012 年 10 月号より)ホルヘ・オルドニェスに初めて会ったのは、ワイン・アドヴォケートを出版して 10 年が経った頃で、2012 年は彼の輸入会社の創立 25 周年にあたる。ホルヘ・オルドニェスは、上質なスペインワインのスタンダードを確立した人物と言っても過言ではない。
高品質にして驚くべき低価格を実現したフミーリャやカンポ・デ・ボルハなどの上質なワインを輸入した最初の人物だ。ホルヘと共に試飲をした事がある者は皆、彼が温度やグラスに類まれなき拘りを持っている完璧主義者であることを知っている。ワインの本質が感じられるようになるまで、同じボトルを 2~3 本開けることも珍しくない。彼が輸入するワインは、全て温度管理されたリーファーコンテナで輸送され、スペインのビルバオとアメリカにあるワイン倉庫は、どちらも温度管理が行き届いている。2011年にホルヘ自らが語ってくれたが、船積みの際は船に 500以上の温度レコーダーを付け、届け先の販売業者の元にわたるまで、全てのワインの温度の記録を付け、徹底管理している。異常な程に完璧主義者のホルヘ・オルドニェスは、時に人をいらだたせる時もあり、彼の偉大な業績に明らかな嫉妬心を抱く競合者が後を絶たないのも事実である。しかし、いつも真実はボトルの中にある。このレポートは、ホルヘ・オルドニェスのワインが、値段以上の価値がある素晴らしいセレクションであることを証言するものである。ホルヘ・オルドニェスは、安価で良質なワインを楽しみたいと願う消費者の下に遣わされたバッカス神の使者に違いない。
■商品について■
ブレガは、樹齢 100 年以上のガルナッチャを新樽率 50%のフレンチオーク樽で 20 ヶ月熟成させたプレミアムワイン。世界最古のガルナッチャ・クローンと言われるガルナッチャ・デ・アラゴンの真価がここにあります。ガルナッチャの産地として最も標高の高いカラタユドのワインは、驚くほど濃厚でいて高地で育まれる鮮やかな酸と、鉄分に富んだ粘板岩土壌に由来する美しいミネラルが感じられます。
■テクニカル情報■ 品種:ガルナッチャ100% 畑面積:21ha(2区画) 植樹:1900年/1918年 収量:1t/ha 標高:1,050m/1,100m
畑:最大傾斜度65度の険しい勾配を持つDOカラタユド南部の山岳地帯 土壌:鉄分の豊富な赤色粘板岩質土壌
醸造:小さなバスケットを使い手作業で収穫・選定し、除梗して容量3,000Lの温度管理されたステンレスタンクで8日間マセラシオン。
垂直型のバスケット・プレスで12時間かけて圧搾。一次発酵とマロラクティック発酵は、容量500Lと600Lのパンチオンとドゥミ・ミュイ(50%は新樽、50%は2年~4年物の樽)で自然発酵させた後、22ヶ月木樽熟成(50%新樽、50%は2~3年物)。デブルバージュして自然な透明度を引き出し、無ろ過・無清澄で瓶詰。年間生産量:約12,000本
★ジェームズ・サックリング 91 点:豊かなブラックベリーやブラックオリーブのアロマにドライレッドフルーツ、ワイルドハーブ、クリスマススパイス(シナモン・アニス・カルダモン・オールスパイス・ナツメグ・クローブ等)のニュアンスが溶け合う。フルボディで甘やかなブラックベリーの豊かな風味を、強靭ながらも洗練されたタンニンが包み込む。しなやかなテクスチャーを持つ濃厚な心地よい味わいが広がり、後味に果実味と温かみを感じる。今飲んでも熟成させても美味しく味わえる。≪2022/6/8 掲載≫
他誌評価: ★ギア・ペニン94点
■生産地■
カラタユド(スペイン)
■生産者について■
ホルヘ・オルドニェスは、アメリカのスペインワイン市場を確立した立役者で、1987 年に輸入会社ファイン・エステート・フロム・スペインを設立し、無名産地の高品質なワインを発掘し世に送り出すと共に、自らもワイナリーを経営し、カラタユド、ルエダ、リアス・バイシャス、マラガなどスペイン各地から輸入するワイナリーの数は 40 以上にのぼります。1987 年当時のアメリカにおけるスペインワインの評価は低く、ワインショップの陳列棚の下段で埃をかぶった安売りのシェリー酒や、さびれたリオハワインのイメージしかありませんでした。
代々ワインビジネスを営んできた一族のもとに生まれ育ったホルヘ・オルドニェスは、当時アメリカで低い評価しか得ていなかったスペインワインに大きな可能性があることに気付きました。オルドニェスのやり方は、スペインワインの特色と伝統を残しつつ、20 世紀後半のワインの近代化の流れの軸上にスペインワインを乗せることでした。国際的な風潮に迎合する代わりに、アルバリーニョやチャコリ、ゴデーリョなどのエキゾチックなスペインワインを、サングリア以外についての認識が殆どなかった当時のアメリカ市場に初めて投じることでアメリカのワイン評論家に挑戦するという大胆な手法をとったのです。オルドニェスは、ワインが消費者の手に渡るまでの輸送・保管方法の大々的な改善を強く提唱しました。
この結果、ファイン・エステートは、スペインで初めて冷蔵設備を備えたワイン倉庫を導入し、ワイナリーから輸送業者、商社の手に渡るまでワインの冷蔵輸送と適温保管を徹底した初めてのワイナリーとなりました。マーケットにおけるスペインワインの認識がゆっくりと変化し始めるまで、実に 10 年にもわたる奮闘があり、1990 年代になってようやく、スペンワインは高級ワインとして認められるようになりました。米国でようやくリベラ・デル・ドゥエロやリアス・バイシャスが認識され始めた頃、オルドニェスは新たな新天地開拓に乗り出し、フミーリャやカラタユド、モンサンのような無名産地でワイン造りで最も才能あるパートナー達と手を組み、モダンなテイストを持ちつつもスペインの精神とテロワールが息づく、これまでに無かった新しいワイン造りに着手しました。
ホルヘの功績は目覚ましく、ロバート・パーカーが選ぶ 20 人のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに2度もノミネートされ、1997年にはフード&ワイン・マガジンで金賞を受賞し、同年スペイン王立調理学校とビクトール・デ・ラ・セルナが選ぶナショナル・ガストロノミー賞を受賞。2008年には、ナンタケット島ワイン・フェスティバルでルミナリー・オブ・ザ・イヤーの最初の受賞者となりました。革命的なスペインワインの開拓者―ホルヘ・オルドニェス (ワイン・アドヴォケート 203 号 2012 年 10 月号より)ホルヘ・オルドニェスに初めて会ったのは、ワイン・アドヴォケートを出版して 10 年が経った頃で、2012 年は彼の輸入会社の創立 25 周年にあたる。ホルヘ・オルドニェスは、上質なスペインワインのスタンダードを確立した人物と言っても過言ではない。
高品質にして驚くべき低価格を実現したフミーリャやカンポ・デ・ボルハなどの上質なワインを輸入した最初の人物だ。ホルヘと共に試飲をした事がある者は皆、彼が温度やグラスに類まれなき拘りを持っている完璧主義者であることを知っている。ワインの本質が感じられるようになるまで、同じボトルを 2~3 本開けることも珍しくない。彼が輸入するワインは、全て温度管理されたリーファーコンテナで輸送され、スペインのビルバオとアメリカにあるワイン倉庫は、どちらも温度管理が行き届いている。2011年にホルヘ自らが語ってくれたが、船積みの際は船に 500以上の温度レコーダーを付け、届け先の販売業者の元にわたるまで、全てのワインの温度の記録を付け、徹底管理している。異常な程に完璧主義者のホルヘ・オルドニェスは、時に人をいらだたせる時もあり、彼の偉大な業績に明らかな嫉妬心を抱く競合者が後を絶たないのも事実である。しかし、いつも真実はボトルの中にある。このレポートは、ホルヘ・オルドニェスのワインが、値段以上の価値がある素晴らしいセレクションであることを証言するものである。ホルヘ・オルドニェスは、安価で良質なワインを楽しみたいと願う消費者の下に遣わされたバッカス神の使者に違いない。
■商品について■
ブレガは、樹齢 100 年以上のガルナッチャを新樽率 50%のフレンチオーク樽で 20 ヶ月熟成させたプレミアムワイン。世界最古のガルナッチャ・クローンと言われるガルナッチャ・デ・アラゴンの真価がここにあります。ガルナッチャの産地として最も標高の高いカラタユドのワインは、驚くほど濃厚でいて高地で育まれる鮮やかな酸と、鉄分に富んだ粘板岩土壌に由来する美しいミネラルが感じられます。
■テクニカル情報■ 品種:ガルナッチャ100% 畑面積:21ha(2区画) 植樹:1900年/1918年 収量:1t/ha 標高:1,050m/1,100m
畑:最大傾斜度65度の険しい勾配を持つDOカラタユド南部の山岳地帯 土壌:鉄分の豊富な赤色粘板岩質土壌
醸造:小さなバスケットを使い手作業で収穫・選定し、除梗して容量3,000Lの温度管理されたステンレスタンクで8日間マセラシオン。
垂直型のバスケット・プレスで12時間かけて圧搾。一次発酵とマロラクティック発酵は、容量500Lと600Lのパンチオンとドゥミ・ミュイ(50%は新樽、50%は2年~4年物の樽)で自然発酵させた後、22ヶ月木樽熟成(50%新樽、50%は2~3年物)。デブルバージュして自然な透明度を引き出し、無ろ過・無清澄で瓶詰。年間生産量:約12,000本
★ジェームズ・サックリング 91 点:豊かなブラックベリーやブラックオリーブのアロマにドライレッドフルーツ、ワイルドハーブ、クリスマススパイス(シナモン・アニス・カルダモン・オールスパイス・ナツメグ・クローブ等)のニュアンスが溶け合う。フルボディで甘やかなブラックベリーの豊かな風味を、強靭ながらも洗練されたタンニンが包み込む。しなやかなテクスチャーを持つ濃厚な心地よい味わいが広がり、後味に果実味と温かみを感じる。今飲んでも熟成させても美味しく味わえる。≪2022/6/8 掲載≫
他誌評価: ★ギア・ペニン94点